アジサイの剪定方法【完全解説】

アジサイの剪定方法

アジサイは5~7月に花を咲かせる日本原産の落葉低木です。多くの品種があり、樹高は30cm~3mと様々です。アジサイは下記の理由で、庭木、公園樹、花材、母の日のプレゼントとしても人気です。
  • 花もちが良い
  • 丈夫で簡単に育てられ、管理が楽
  • 種類、花色がたくさんある
ただし、アジサイの花を咲かせるためには、適切な剪定が必要です。仕立て方によって剪定が変わりますし、誤った剪定を行うと、花が咲かなくなってしまいます。正しい剪定方法で花付きを良くし、きれいなアジサイを楽しみましょう

さっそく、下記の順で正しいアジサイの剪定方法を確認していきましょう。
  1. アジサイの種類を確認
  2. アジサイの剪定時期を確認
  3. アジサイの剪定のコツを確認
  4. 鉢植えのアジサイの剪定のコツ
  5. アジサイの強剪定/透かし剪定のポイント

アジサイの剪定方法




1.アジサイの種類を確認

アジサイは花芽のつき方で「旧枝咲き」と「新枝咲き」に分けられます。種類によって適切な剪定方法が異なるので、あなたのアジサイのタイプを確認しましょう。

旧枝咲きのアジサイ・・・夏の終わりに翌年の花芽がつくタイプ

  • アジサイ
  • 山アジサイ
  • ガクアジサイ
  • カシワバアジサイ

新枝咲きのアジサイ・・・春に伸びた枝に花芽がつくタイプ

  • アナベル
  • ノリウツギ




2.アジサイの剪定時期を確認

それでは、あなたのアジサイに適した剪定の時期を確認しましょう。

旧枝咲きのアジサイの剪定時期

このタイプのアジサイの花芽は、前年の夏に形成されます。なので、花芽を切ってしまうと、翌年花が咲かなくなってしまうのです。旧枝咲きのアジサイは、7月下旬までが剪定の適期です。
花をいつまでもつけておくと、アジサイが弱ってしまいます。花後に剪定することで、花芽をつくるための栄養が蓄えられます。風通しも良くなるので、アジサイの成長にも良いのです。

新枝咲きのアジサイの剪定時期

このタイプのアジサイは、その年の4月以降に花芽ができます。なので、4月前の2月~3月までが剪定の適期です。

アジサイの剪定時期 ①旧枝咲きのアジサイは7月末までに剪定する ②新枝咲きのアジサイは2~3月までに剪定する




3.アジサイの剪定のコツを確認

多くのアジサイは草丈が毎年高くなり、枝の先に花が咲きます。アジサイは剪定をしないと、高い位置で花が咲いてしまい、見た目が悪くなってしまいます。そこで、適切に剪定を行い、狙った高さで花が咲くようにイメージしながら剪定をする必要があります。

旧枝咲きのアジサイの剪定のコツ

花がつかなかった枝には翌年の花芽がつきます。また、花がついた枝を短く切りすぎなければ、伸びた新枝に翌年の花芽がつきます。実際のところ、花芽を切らなければ、翌年花が咲きます。このことから、旧枝咲きのアジサイの剪定のポイントは以下の通りです。
  1. 花が咲かなかった枝には翌年の花芽がつく
  2. 花が咲いた枝は2~3節下の脇芽の上でカット
  3. 秋以降の剪定では花芽を避けて剪定する

剪定のコツ1

今年花が咲かなかった枝は、来年に花がつきやすいのでなるべく剪定しないようにしましょう。ただし、細い枝には花がつきにくいので剪定しましょう。加えて、横に飛び出た枝は、樹形を整える目的で剪定すると良いでしょう。

剪定のコツ2

花が咲いた枝は、2節~3節下の充実した脇芽が出ている上でカットします。株が大きい場合は、3~4節下で切ってもよいでしょう。短く切りすぎると、花芽が付かないことがあるので注意してください。剪定の位置は、株の半分の高さまでを目安にしましょう。

剪定のコツ3

剪定するのを忘れてしまった場合は、花芽を切らないように剪定すれば、翌年に花が咲きます。節のところに丸みがある花芽を切らないよう、注意しながら剪定しましょう。

新枝咲きのアジサイの剪定のコツ

新枝咲きのアジサイの花芽はその年の4月以降につきます。なので、2~3月に地際2~3節残してバッサリ剪定してしまっても大丈夫です。あなたの庭の環境に合わせて、好みの大きさ・樹形にできるように剪定しましょう。

アジサイの剪定のコツ ①旧枝咲きアジサイの剪定のコツ ②新枝咲きアジサイの剪定のコツ




4.鉢植えアジサイの剪定のコツ

鉢植えのアジサイは、花芽をつけるエネルギーを残すために、花が終わったら早めに剪定をするのがポイントになります。

剪定方法は「3.アジサイ剪定のコツ」を確認と同様に剪定すれば、問題ありません。




5.アジサイを強剪定/透かし剪定のポイント

強剪定のポイント

旧枝咲きのアジサイで強剪定を行うと、翌年は花がほとんど咲かなくなります。それでも、株が大きくなりすぎてしまった場合は、強剪定をして株の大きさを整えましょう。

 強剪定:低い位置で全体を強く切り戻すことです。大きな株をコンパクトに仕立て直すために行います。

透かし剪定のポイント

アジサイは株が茂りすぎると、蒸れて病害虫が発生しやすくなります。透かし剪定で、アジサイの日当たり・風通しを良くし、病害虫を予防しましょう。加えて、養分が必要な部分に行き渡りやすくなるので、ボリュームのあるアジサイの花が期待できます。

 透かし剪定:混み合った枝を切る剪定方法